世の中にはたくさんの資格がありますが、ファイナンシャル・プランナー資格ほど自分の人生を豊かにしてくれる資格はないと思います。

「士業」と言われる弁護士、税理士、司法書士、不動産鑑定士などの資格や保険代理店、証券外務員、証券アナリスト、宅地建物取引士などの資格はすべて業務を行うために必要な資格と位置付けられています。

もちろん、ファイナンシャル・プランナーの資格も業務を行うために必要な資格です。

しかし、ファイナンシャル・プランナーが対象とするのは家計であり、家計をより豊かにするために、金融資産で運用を行い、保険で万一のリスクに備え、人生で一番大きな買い物であるマイホームの購入を計画段階から適切に行い、老後を豊かにするためにリタイアメントプランニングを行います。

また、金融資産運用設計、不動産運用設計、保険、ライフプランニング・リタイアメントプランニングのいずれにおいても、タックスプランニングの知識が必要になり、人生の後半においては相続・事業承継設計も必要になる場合があります。

このようにファイナンシャル・プランナーは、私たちの生活に密接に関連のある分野の専門職です。

したがって、ファイナンシャル・プランナーの資格は仕事だけではなく、自分自身の生活にも役立ちます。

現に、ファイナンシャル・プランナーの資格を持っている人には、家庭の主婦など、仕事で使用するのではなく自分の生活のために利用する人も多いです。

私自身も、これまでの私生活において、ファイナンシャル・プランナーの資格を取得しておいて良かったと思うことが何度もありました。

例えば、結婚してマイホームを購入したときや転職をして収入がダウンしたとき、二度目のマイホームを購入したとき、定年後に独立開業を考えたときなどに、ファイナンシャル・プランニングの基本ツールであるキャッシュフロー表を作成して、家計の見通しを確認したりしました。

また、親の相続に関して早い段階から準備を進めた結果、実際に相続が発生したときに、相続人間の遺産分割協議で争族にならずに済みました。

定年間際にはファイナンシャル・プランナー資格を補完するために、社会保険労務士の資格を取得しましたが、社会保険労務士も公的保険である国民年金や厚生年金保険、健康保険、介護保険などの社会保険を専門とすることから、ファイナンシャル・プランナーが対象とするリタイアメントプランニングやライフプランニングの分野の知識の深掘りができます。

社会保険労務士の資格を取得したことにより、65歳以降に受給する老齢年金などの知識を補強することができたことから、ファイナンシャル・プランナー資格とのダブルライセンスで、仕事と私生活の両方にプラスになっていると感じます。