厚生労働省がキャリアアップ助成金(社会保険適用時処遇改善コース)の利用状況(2023年12月末時点)を公表しました。
利用状況によると、やはり今年の10月以降に短時間労働者への社会保険適用が拡大される従業員51人以上の企業による「キャリアアップ計画書」の届出が多いです。
企業規模 | 計画届受理件数 |
100人以下 | 1,362件 |
101人~500人 | 258件 |
501人以上 | 98件 |
キャリアアップ助成金(社会保険適用時処遇改善コース)の支給を受けるためには、「キャリアアップ計画書」を計画期間開始日の前日までに管轄労働局長まで提出する必要があるためです。
届出をした企業が取り組む内容は、やはり「労働時間延長」が多いです。
取組内容 | 令和5年度 | 令和6年度 | 令和7年度 |
手当等支給 | 2,482人 | 2,289人 | 2,203人 |
労働時間延長 | 4,720人 | 5,018人 | 4,591人 |
併用 | 1,595人 | 2,338人 | 2,040人 |
「労働時間延長」が多い理由は、事業所のヒアリング結果にも記載されているように、「労働時間延長」メニューは給与システムの改修が不要であり、人事担当者の負担も少ないことに加えて、既に社会保険加入済みの従業員とのバランスを考慮する必要がないため、取り組みやすい」からだと思われます。
また、「助成金の活用を検討するにあたり、従業員と丁寧な面談を行ったところ、「年収の壁」に対する誤解があったことが判明し、社会保険制度に関する正しい理解が深まった。その結果、助成金の活用を選択した従業員がいたほか、活用までは至らなかったものの、勤務時間の増加につながったケースも多かった。」というような意見もあり、従業員への説明が重要であることが改めて裏付けられたのではないでしょか。
キャリアアップ助成金(社会保険適用時処遇改善コース)の申請をご支援しております。